引っ越し当日の注意点とは？起こりがちなトラブルと対策方法を解説

荷造りが引っ越し当日に間に合わない

引っ越しの準備のなかでも特に時間がかかるのが荷造りです。計画的に荷造りを行えないと、引っ越し当日になっても荷物の梱包が終わらないことがあります。引っ越し日から逆算していつまでに何を終わらせれば良いかが明確になっていない場合、トラブルが起こりやすいため注意しましょう。

荷造りのトラブルを防ぐためには、あらかじめ引っ越しに向けたスケジュールを作成し、カレンダーにその日までに終わらせる作業を記入して管理する方法がおすすめです。特に、荷物が多い方や忙しくて時間を確保しにくい方は、早めに荷造りに着手するようお気をつけください。

なお、当日までに荷造りが完了しなかった場合には、引っ越し業者から作業を拒否されるおそれがあります。「標準引越運送約款」第7条に記載された引っ越しの契約では、依頼人が当日までに荷造りを済ませておく決まりになっているためです。荷造りの作業は計画的に進めておきましょう。

引っ越し費用が見積もり金額を大幅に上回る

お金にまつわるトラブルとして挙げられるのが、実際の引っ越し費用が見積もりを大幅に上回ってしまう事例です。たとえば、ダンボールの個数が予定よりも増えたり、不用品の処分が間に合わなかったりして、トラックに積載する荷物が多くなってしまうことがよくあります。

このような例では、メールや電話による簡易的な見積もりで費用を算出したため、当日の支払い金額が想定を大きく超えたのが原因として考えられます。引っ越し業者に見積もりを依頼するときは、訪問見積もりを依頼して、より正確な金額を出してもらうことが大切です。

また、引っ越し当日までに不用品を処分できるように、余裕のあるスケジュールを組みましょう。特に、自治体による粗大ゴミの回収のように、処分方法によっては回収までに時間がかかる可能性があります。繁忙期には依頼者が多く混雑することがあるため、早めに申し込みをお済ませください。

荷物の搬出・搬入時に部屋を傷つけてしまう

引っ越しで荷物を引きずって運んだり、壁にぶつけたりすると、部屋に傷をつけてしまうことがあります。大型の家具や家電は、養生をして保護してから運びましょう。養生は、一般的に引っ越し業者が作業前に行います。ただし、養生を設置する場所は業者により条件があるため、事前に確認しておくと安心です。

搬入・搬出のトラブルを防ぐためには、荷造りの方法にもお気をつけください。梱包資材のダンボールには中身を詰めすぎず、運びやすい重さに調整しておきましょう。また、搬入・搬出の作業を始める前に部屋の状態をチェックして、傷がないことを確認してから作業を開始してください。

賃貸物件の場合は、荷物の搬出・搬入で部屋に傷がつくと、大家さんや管理会社から修繕費用を請求される可能性があります。このように入居者の故意または過失による傷は、入居者が負担して原状回復を行う必要があるためです。退去時のトラブルを防ぐために、搬出・搬入は丁寧に行いましょう。

◆引っ越し時の養生はなぜ必要？業者に依頼するときの注意点
◆賃貸物件における原状回復義務とは？貸し主、借り主の責任範囲を解説

荷解きに時間がかかり1日で終わらない

荷解きの優先度を決めずに手当たり次第ダンボールを開封すると、作業効率が悪くなります。新居で暮らすために必要な準備が遅れないよう、引っ越し当日に必要な物から優先して荷解きを行いましょう。たとえば、布団・衣服・カーテン・洗面用具・トイレットペーパーなどはその一例です。クローゼットやタンスなどの収納家具は、物をしまえる状態に整えます。すぐに使用しない物は後日荷解きをしても問題ありません。

新居のライフラインが止まっている

引っ越し当日までにライフラインの住所変更手続きを忘れていたため、電気・水道・ガスが使えなくなるトラブルがあります。引っ越しをするときは、事前に旧居のライフラインを停止させ、併せて新居のライフラインを開始させるために申請を済ませておきましょう。ガスは引っ越し当日に開栓作業に立ち会う必要があります。申し込みは電話やホームページから行うほか、「引越れんらく帳」のサービスから行う方法もあります。

引っ越し開始までに家電の搬出準備を済ませる

引っ越し作業では、家電を慎重に取り扱いましょう。冷蔵庫や洗濯機などの家電は、搬出する前に水抜きの作業が必要となります。家電の中に水が残っていると、運び出すときに水が出てほかの荷物を濡らしてしまう可能性があるためお気をつけください。水抜きは前日までに済ませておきましょう。なかには水抜きが不要な機種もあるため、必要に応じてメーカーに問い合わせを行うと安心です。

引っ越し業者が新居に到着するまでに鍵を開ける

引っ越し当日の作業時間までに、不動産会社や大家さんから新居の鍵を受け取っておきましょう。引っ越しの途中で鍵を取りに行くと、先に到着した作業スタッフを待たせてしまう可能性があります。時間の都合で事前に受け取るのが難しい場合には、新居のポストに鍵を入れてもらうといったように、受け取り方法を相談しておくことをおすすめします。引っ越し業者よりも自分が先に到着して新居を解錠しましょう。

荷物の搬入前に部屋の中を点検する

引っ越し業者が室内へ荷物を運び入れる前に、部屋のなかを見て回り、状態をご確認ください。万が一搬入作業で部屋に傷ができると、原状回復を行う必要があります。すでに部屋に目立った傷や経年劣化がある場合には、カメラで写真を撮っておきましょう。退去時の原状回復で不動産会社や大家さんとトラブルになるのを避けるため、住まいの状態を点検して把握しておくことをおすすめします。

家電の設置は専門業者に任せる

引っ越しで搬入する物のうち、洗濯機・冷蔵庫・エアコンなどの家電は設置に専門の技術が必要です。新居で安全に家電を使用するためにも、設置作業は引っ越し業者や電気業者に依頼するのが望ましいでしょう。基本的には引っ越しの作業員が設置を担当しますが、家電の種類や数によりオプション料金が発生する場合があります。搬入する家電について事前に確認しておきましょう。

スマホのバッテリーが切れないようにする

引っ越し当日には、ライフラインの停止・開始手続きをはじめとして、さまざまな業者と連絡を取ります。電気・ガス・水道の閉栓および開栓のほか、インターネット関連の手続きも行います。必要なときにいつでも連絡が取れる状態にするために、スマートフォンのバッテリー切れには十分にご注意ください。その際は、移動中も使用できるように充電器と併せてモバイルバッテリーを持ち歩くと安心です。

引越れんらく帳の特徴

「引越れんらく帳」は、引越関連の住所変更手続きをまとめて行えるサービスです。ライフラインやインターネットプロバイダのほか、新聞や固定電話などさまざまなサービスと連携しています。無料登録すれば、これらのサービスの住所変更手続きを一括で済ませられます。また、いつまでにどのような手続きをするべきか、自分の予定をスケジュール化してくれるのも特徴です。大切な手続きの申請漏れを防ぎます。今後に引っ越しを控えている方は、手続きの負担を減らすためにぜひご活用ください。

引越れんらく帳の使い方

「引越れんらく帳」の使い方は簡単でシンプルです。まずはホームページの新規登録ページにメールアドレスを入力し、パスワードを設定します。登録は無料で行えます。ログインができたら、新居と旧居の住所を登録し、連携している業者の住所変更手続きを行いましょう。一度情報を登録すれば、その後は同じ情報を利用して手続きが可能です。進捗状況を確認しながら、期限の近い手続きから順番に済ませてください。「引越れんらく帳」で当日までにすべての手続きを済ませて、よくあるトラブルを防ぎましょう。