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引っ越しに伴う児童手当の住所変更手続き方法と必要なものをわかりやすく解説

引っ越しに伴う児童手当の住所変更手続き方法と必要なものをわかりやすく解説

子育て世帯が引っ越しをする際、忘れずに行いたいのが「児童手当の住所変更手続き」。引っ越し先でも児童手当を受給するために必要なものですが、手続きにはいくつかの手順を踏まなければなりません。そのため、バタバタしやすい引っ越し間際はつい後回しにしたり、忘れたりしがちですが、手続きが遅れると受給額が減ってしまう恐れがあります。そこで今回は、住所変更の手続き方法について、手順をわかりやすく解説します。事前にポイントをしっかり予習して、面倒な手続きをスムーズに済ませましょう。

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児童手当の住所変更に必要な手続き

まずは、住所変更手続きの内容についてご紹介します。今住んでいる所と違う市区町村へ引っ越す方は、2つの手続きが必要なので、しっかり内容を確認しておきましょう。

児童手当とは

「児童手当」とは、子育て世帯へ支給される助成金のことです。支給対象は、0歳~中学校卒業(15歳の誕生日後の最初の3月31日)までの児童を養育し、生計を担っている保護者(所得が高い方)と定められています。支給される金額は、令和2年(2020年)現在、以下のとおりです。

  • 3歳未満…15,000円(一律)
  • 3歳以上小学校修了前…10,000円(第3子以降は15,000円)
  • 中学生…10,000円(一律)

※いずれも月額

ただし、受給者の所得が所得制限限度額以上の場合は、「特例給付」として、支給額は児童1人当たり月5,000円になります。

児童手当の住所変更手続き

児童手当の住所変更手続きは、「同じ市区町村内へ引っ越す場合」と、「異なる市区町村へ引っ越す場合」とによって、内容が変わります。

旧住所と同じ市区町村に引っ越しをする場合

同じ市区町村であれば、児童手当の受給元も変わらないので、児童手当に関する特別な手続きは必要ありません。今住んでいる市区町村役場の担当窓口に「転居届」を提出するだけで、今までと同じように児童手当を受け取ることができます。

旧住所と異なる市区町村に引っ越しをする場合

今と異なる市区町村へ引っ越す場合は、「児童手当受給事由消滅届の提出」、そして「児童手当認定請求書の提出」という、2つの手続きが必要です。
まず、今住んでいる市区町村の窓口から「児童手当受給事由消滅届」を入手し、必要事項を記入して提出します。次に、転入先の市区町村の窓口で「児童手当認定請求書」を提出し、新たに児童手当の受給を申請するという流れになります。

注意しておきたいのは、必ず引っ越し後15日以内に、「児童手当認定請求書」を提出するということです。
児童手当は本来、申請した翌月から支給される決まりです。すると、引っ越し予定が月末で、申請を行うのが翌月になる場合は、1か月分の児童手当を受け取れないことになってしまいます。これを防ぐのが「15日特例」という制度です。

15日特例とは、転出予定日の翌日から数えて15日以内に「児童手当認定請求書」を提出すれば、その月から児童手当を支給してもらえるというもの。大切な手当を受け取り損ねてしまうことのないよう、期限を忘れないようにしましょう。

引っ越し時には児童手当以外にも、転出届・転入届の提出、ライフラインやNHKの住所変更など、さまざまな手続きが必要です。

引越れんらく帳なら、転出届の提出や転入(転居)届提出のための来庁予約、電気・ガス・水道などのライフラインの使用停止・開始、NHKの住所変更などをオンラインで手続きできます。複数の手続きを一括で申請できるほか、手続き漏れ防止のアラート機能も提供しています。引っ越しの際は、ぜひ引越れんらく帳をご活用ください。

児童手当の住所変更手続きに必要な物

住所変更手続きの内容を把握したら、次は必要な物を確認しましょう。今の住まいと違う市区町村へ引っ越す方は、特にそろえる物が多いので、時間に余裕をもって準備を進めるのがおすすめです。

旧住所と同じ市区町村内へ引っ越しする場合

転居届

同じ市区町村内へ引っ越しする場合に提出が必要な書類で、各自治体の窓口に用意されています。引っ越した日から14日以内に届け出ないと、過料がかかってしまう場合があるので、遅れないように注意しましょう。

印鑑

転居届の提出の際、必要になる場合があります。転居する本人の印鑑を用意しましょう。

本人確認書類

本人確認書類として認められるものは、自治体によって異なります。また、写真が貼付されているもの(運転免許証、パスポートなど)なら1点、写真のないもの(健康保険証、年金手帳など)なら2点など、提出する数に指定がある場合もあるので、お住まいの市区町村がどのようになっているか確認しましょう。

転居する全員分のマイナンバーカード(個人番号カード)、またはマイナンバーの通知カード

カードに記載された住所を変更するため、必要になります。忘れても転居届を提出することはできますが、後日改めてカードのために窓口へ行く手間が増えてしまうので、注意しましょう。

委任状

転居届の提出を代理人(本人・世帯主・同じ世帯の方以外)に依頼する場合は、本人または世帯主が作成した委任状が必要です。委任状は、用紙に指定がなく、直筆で必要事項が記載されていれば良いとされる場合が多いですが、ホームページからフォーマットをダウンロードできる自治体もあります。
代理人が提出する場合には、委任状のほかに代理人の印鑑、代理人の身分証明書も用意しておきましょう。

旧住所と異なる市区町村へ引っ越しする場合

[旧住所の市区町村へ提出する書類]

児童手当受給事由消滅届

引っ越し先で新たに児童手当を受給するにあたり、旧住所での受給資格を消滅するために必要な書類です。用紙は、自治体のホームページからダウンロードできます。見つからない場合は、各自治体に問い合わせてください。

印鑑

窓口で手続きを行う際、受給者本人の印鑑が必要となります。自治体によっては、印鑑登録を行った実印ではなく、認印で可とする場合もあります。

[引っ越し先の市区町村へ提出する書類]

児童手当認定請求書

引っ越し先で児童手当を受給するために必要な書類です。用紙は、自治体の窓口で入手するほか、ホームページからダウンロードできる場合もあります。

印鑑

旧住所に提出する場合と同様に、受給者本人の印鑑を持参しましょう。

受給者名義の普通預金通帳やキャッシュカード

児童手当の振込先の口座番号などを確認するために用います。なお、振込先には受給者以外(配偶者や児童本人など)の口座を指定することはできないので注意しましょう。

受給者の健康保険証の写し

受給者が厚生年金や共済年金に加入している場合は、その事業主が児童手当の一部を負担することになっています。その確認のために、受給者本人の健康保険証の写し(コピー)を提出する必要があります。

受給者の課税証明書(所得証明書)

受給者の前年の所得額を確認するために必要とされているものです。現在はマイナンバーで情報連携しているので、提出は不要とする自治体もあります。所得制限限度額を超えている場合、「特例給付」が適応されるため、給付金額は児童1人当たり5,000円になります。

本人確認書類

書類の内容は、自治体によって指定されるものが異なる場合があります。詳しくは、引っ越し先の自治体の窓口やホームページで確認しましょう。

自治体によっては、用意する物が上記と異なる場合があります。また、受給者と児童が別居している場合は「別居監護申立書」「児童の住民票」が必要になるなど、さらに必要な書類が増えることもあります。不明な点があれば、引っ越し先の自治体の窓口、またはホームページで確認するようにしましょう。

児童手当の住所変更手続きに関する具体的な手順

必要な物をそろえたら、いよいよ手続きへと進みます。申請が遅れると、遅れた分の手当てを受け取ることができなくなってしまうので、なるべく早めに済ませることが大切です。

旧住所と同じ市区町村内へ引っ越しする場合

同じ市区町村内へ引っ越す方の場合は、転居届の提出のみを行います。郵送は受け付けていないので、市区町村の役所・役場の窓口へ行き、転居届と必要書類を提出しましょう。引っ越した日から14日以内に提出しないと、過料が発生してしまう場合があるので、注意が必要です。

請求者本人が窓口へ行けない場合は、代理人による提出も可能です。その際は、委任状など代理人提出に必要な物を忘れないようにしましょう。

旧住所と異なる市区町村へ引っ越しする場合

今と違う市区町村へ引っ越す場合は、旧住所と新住所の2か所で手続きを行うことになります。

旧住所の市区町村での手続き

今住んでいる市区町村には、「児童手当受給事由消滅届」と必要書類を提出します。
ただし、転出届を提出することで、消滅届を省略できる場合もあります。転出届を提出するときに、児童手当の手続きについても、窓口で確認してみると良いでしょう。

新住所の市区町村での手続き

引っ越し先の市区町村には、「児童手当認定請求書」と必要書類を提出します。
窓口に直接提出するほか、郵送や電子申請も受け付けている場合があるので、引っ越し先の自治体の窓口やホームページで確認してみましょう。

提出期限は、引っ越した翌日から15日以内です。窓口に提出する場合は、「閉館ギリギリで手続きができなかった」ということがないよう、開館時間を調べておき、余裕をもって向かうようにしましょう。

「引越れんらく帳」なら、引っ越し手続きの手間を大幅カット!

子ども連れの引っ越し準備と並行しての申請手続きは大変ですが、児童手当をきちんと受け取るためにも、早めに済ませておきましょう。特に、違う市区町村へ引っ越す場合は、消滅届を提出するタイミングに要注意です。引っ越した後の提出になると、転出した市区町村まで出向かなければならなくなります。できるだけ、引っ越す前に提出しておくと良いでしょう。

そして、引っ越しの際は児童手当以外にも、転出届・転入届の提出、公共料金などの住所変更手続きが必要。時間がかかる手続きを簡略化するには、「引越れんらく帳」の利用がおすすめです。転出届の提出や転入(転居)届提出のための来庁予約、ガス、電気、水道といったライフラインから、クレジットカードやインターネットまで、各所の住所変更手続きを一括で済ますことができます。しかも、登録・利用は無料です。「手続きを忘れそうで心配…」という方は、ぜひご活用ください。

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