簡単!自分が契約中プロバイダを確認する6つの方法。解約・移転の手順も解説
インターネットに接続するためには、回線業者とプロバイダの両方と契約する必要がありますが、近年は両者をセットで提供するサービスも増えています。引っ越しを機に、それぞれの契約の見直しを考えている方も多いのではないでしょうか?
この記事では、プロバイダの基本情報や、現在契約しているプロバイダの確認方法、プロバイダの移転・解約の手順について詳しく解説します。
この記事の目次
◆インターネットの引っ越し(移転)手続きをパターン別にわかりやすく解説!
◆【NTT電話の引越し手続き】同じ番号を使う方法は?申し込みはいつまで?
そもそもプロバイダとは何?
プロバイダとは、インターネットに接続するサービスを提供している事業者のことです。 正式にはインターネットサービスプロバイダ(Internet Service Provider)といい、頭文字をとってISPと略します。 法律上では電気通信事業者に該当し、「インターネット接続事業者」や、単に「接続事業者」と呼ばれることもあります。
具体的に、プロバイダがインターネットの接続にどのようにかかわっているのか、ご説明します。
プロバイダは具体的に何をする事業者?
基本的に、光回線でインターネットに接続するには、物理的に光回線を通すことに加えて、光回線をインターネットにつなぐ必要があります。この「回線をインターネットにつなぐ」サービスを提供している事業者が、プロバイダです。
主なプロバイダには、NURO光、So-net光、BIGLOBE光、Yahoo! BB、@niftyなどが挙げられます。なお、物理的な回線を提供する事業者は、「回線事業者」といいます。回線事業者には、フレッツ光、auひかり、eoひかり、JCOMなどがあります。
つまり、インターネットを使用する際は、このプロバイダと回線事業者、それぞれと契約することになります。
例外が、近年増えている「光コラボレーションモデル」、略して「光コラボ」事業者と契約するケースです。光コラボとは、NTT東日本、西日本が販売している光回線である、「フレッツ光」を借り受けた光コラボ事業者が、自社のサービスと組み合わせて、サービス提供をするモデルのことです。光コラボ事業者と契約すれば、プロバイダと回線事業者が一元化され、別々に契約を行う必要がなくなります。
また、回線とプロバイダを、同じ会社が担っているケースもあります。 例えば、上に挙げたプロバイダ・NURO光は、回線もプロバイダと同じ、ソニーネットワークコミュニケーションズ株式会社(So-net)が提供しています。
Yahoo! BBは、回線がソフトバンク光と決まっており、どちらもソフトバンクが運営しています。このように、同じ会社が回線とプロバイダの両方を担っている場合も、一社との契約だけで、インターネットを利用できます。
プロバイダの主な役割
プロバイダは、利用者がインターネットに接続する際に、さまざまな電気通信の作業を代行してくれています。中でも重要な役割が、IPアドレスを利用者に割り当てることです。IPアドレスとは、「インターネット上の住所」と呼ばれ、インターネットに接続する際に必ず必要になるものです。
インターネットに接続しているデバイスは、それぞれ固有のIPアドレスを持ち、IPアドレスを使って通信先に接続しています。IPアドレスが無ければ通信先が特定できませんから、Webサイトにアクセスできません。
プロバイダは、自社にまとまった単位で割り当てられたIPアドレスを、自社と契約したインターネット利用者にそれぞれ提供しています。
プロバイダ事業を行っている企業
現在、多くの企業が電気通信事業(プロバイダ事業)を行っており、
- So-net
- OCN
- @nifty
- au one net
- BIGLOBE
- DTI
などが有名です。
日本で広く光ファイバー網を展開している回線事業者としては、NTT東日本・西日本(フレッツ光)、KDDI(auひかり)、So-net(NURO光)などがあり、それぞれの地域で回線事業を提供している場合もあります。
そして、近年は回線とプロバイダをセットで提供するサービスが増えています。上記の例でも、auひかりやNURO光は、回線とプロバイダがセットになっています。
また、プロバイダがNTTの光ファイバー網を借り、利用者に回線とプロバイダサービス、さらに独自のサービスをセットで提供する「光コラボレーション」と呼ばれるサービスも普及しており、多くの企業が参入しています。
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自分が契約中のプロバイダを確認する方法
動画視聴やオンラインゲームをしているときに、インターネットの通信速度や安定性が気になった経験がある方もいるでしょう。通信速度や安定性は、使っている回線・プロバイダによって変化します。「今自分が使っているプロバイダが何か確認したい」という方は、次の方法で簡単に確認することができます。
1.メールアドレスから確認する
2.契約書類から確認する
3.請求書や銀行通帳から調べる
4.回線会社に問い合わせる
5.管理会社に確認する(集合住宅の場合)
6.プロバイダ確認サイト(無料)で調べる
ここからは、それぞれの方法について詳しく解説します。
1.メールアドレスから確認する
プロバイダからメールアドレスを割り当てられている場合は、メールアドレスの「@」より後の部分を見れば、プロバイダがわかります。普段GmailやYahoo!メール等のフリーメールを使っていて、プロバイダ由来のメールアドレスを持っていない方は、この方法は使えませんのでご注意ください。
確認は、以下の手順で行いましょう。
1.お使いのメーリングソフトを起動する
2.自分のメールアドレスを表示する
3.@以降の部分を確認する
代表的なメールアドレスとプロバイダは以下の通りです。
メールアドレス | プロバイダ |
@~.ocn.ne.jp | OCN |
@~.so-net.ne.jp | So-net |
@ybb.ne.jp | Yahoo!BB |
@~.plala.or.jp | ぷらら |
@asahinet.jp | Asahiネット |
@abc.hi-ho.ne.jp | Hi-ho |
@biglobe.ne.jp | ビッグローブ |
2.契約書類から確認する
インターネットの契約書類には、契約内容の詳細が記述されており、プロバイダも載っています。また、プロバイダからユーザガイド等の書類が送付されていることもあります。その場合、送付された書類を確認することでプロバイダ名がわかります。
3.請求書や銀行通帳から確認する
プロバイダ料金の支払い履歴から、プロバイダ事業者を特定できる場合があります。支払いを銀行引き落としにしているなら通帳を、クレジットカードで支払っているなら、クレジットカードの利用明細を確認してください。
ただし、回線とプロバイダがセットになっている場合や、NTTやKDDI等の一括請求サービスを利用している場合は、この方法は使えません。
4.回線会社に問い合わせて確認する
回線事業者に問い合わせることで、プロバイダの特定が可能です。ご利用のインターネット回線サービスの事業者に連絡して、「どのプロバイダを使っているかわからなくなったので、教えてほしい」旨を伝えましょう。名前と住所などを伝えると、確認してくれます。
サービス | 問い合わせ先 | 受付時間 |
フレッツ光 | 0120-116116 | 9:00~17:00 |
ドコモ光 | 0120-800-000 | 24時間 |
auひかり | 0077-7078 | 9:00~18:00 |
コミュファ光 | 0120-816-538 | 9:00~18:00 |
eo光 | 0120-34-1010 | 9:00~21:00 |
以上は、プロバイダを選ぶことができる主なインターネット回線サービスです。
インターネット回線サービスによっては、プロバイダが固定になっている場合もあります。 この場合、例えばソフトバンク光ならプロバイダはYahoo! BB、OCN光ならプロバイダはOCN…というように、調べなくても回線サービスからプロバイダを特定できます。
5.管理会社に確認する(集合住宅でまとめて契約されている場合)
集合住宅や賃貸住宅にお住まいの場合は、大家さんや管理会社があらかじめインターネット環境を完備してくれていることがあります。住人がインターネット回線の契約を変更する際は、大家さんの許可が必要なこともあります。また、インターネットの契約主が大家であるため、自分で契約内容の確認ができないこともあります。
入居時点でインターネットが使用できたなら、あらかじめプロパイダや回線が決まっていた可能性が高いので、大家さんや管理会社に、「インターネットのプロバイダがどこかを知りたい」旨を伝えましょう。
6.プロバイダ確認サイト(無料)で確認する
プロバイダ確認サイトにアクセスすることで、プロバイダの確認ができます。
ただし、「契約しているプロバイダとは別のプロバイダが表示された」という口コミもあるので、あくまで参考として使用するとよいでしょう。本当に契約されているかどうかは、表示されたプロバイダに問い合わせて確認してください。
使用する際の手順は、以下の通りです。
1.「プロバイダ確認君」にアクセスする
2.「あなたのプロバイダは」や「あなたのリモートホストは」からプロバイダを確認する(リモートホストの文字列にはプロバイダのサービス名が含まれる場合がある)
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プロバイダの選び方
ここからは、プロバイダの選び方について解説します。
- 対象エリア
- 月額料金
- 通信速度
- 使用開始までの期間
- 割引特典の有無
一部のプロバイダは、地域限定でインターネット接続サービスを提供しています。利用したいプロバイダがある場合は、まずお住まいの住所にサービスを提供しているか確認しましょう。
回線とプロバイダがセットになっている場合、プロバイダの提供エリアと回線の提供エリアが一致する場合が多いです。
月額料金はプロバイダによって大きく変わるものではありませんが、毎月支払う必要があるので、長期間利用する場合は、通常の利用料金が安いプロバイダを選んだ方がお得です。キャンペーンにより月額料金が安くなる場合がありますが、キャンペーン終了後の料金が高いと、長期間の利用により割高になります。
逆に「大学へ通っている間だけ」「転勤中だけ」など、使用期間がある程度決まっている場合は、キャンペーン適用のほうがお得なこともあります。
通信速度も、プロバイダを選ぶ際の判断材料になります。注意すべきは、インターネット回線の通信速度の表示は「最大○○bps」となっており、実測の速度を保証するものではないということです。公表されている通信速度が速くても、回線が混雑すると通信速度は低下してしまいます。一般的に、大手のプロバイダは設備やサポート体制が整っている分、ユーザー数が多いので混雑しやすいといわれています。エリア限定のプロバイダのほうが、速度が安定しているケースもありますので、他の要素も加味しつつ検討してみるとよいでしょう。
インターネット回線の新規契約をすると、工事が必要になる場合があります。物理的な回線が既にある場合は、プロバイダの手続きのみで済むことが多く、比較的すぐにインターネットの利用を開始できます。
例えば、既にauひかりの回線設備があるなら、auひかりで選ぶことができるプロバイダから選択したほうが、短期間でインターネットの利用を開始できます。またソフトバンク光(光コラボ)は、インターネット回線が開通するまで、無料でWi-fiの機器をレンタルできるサービスがあります(ソフトバンクAir)。このようなサービスを利用するのも有効です。
キャンペーンにより、回線工事費が実質無料になる(回線とセットの場合)ことや、数か月から1年程度の月額費用から、割引を受けられる場合があります。
店舗やサイトごとに異なったキャンペーンを実施している場合がありますので、比較してお得なものを選びましょう。
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プロバイダを移転する手順と注意点
引っ越しによるインターネット回線の移転を考えている場合、引っ越し先の住所が決まったら、引っ越し先がご利用の回線やプロバイダの対応エリア内かどうかを確認しましょう。プロバイダのホームページに引っ越し先の住所を入力することで、対応エリアか否かを確認できます。対応エリア外だった場合は、移転ではなく、引っ越し先で利用可能なインターネット回線を新規で申し込む必要があります。移転の手続きに関しては、契約の際に送付される「ユーザガイド」などに記載されている場合があります。
対応エリア内であれば、次のような方法で移転の手続きを開始します。
- プロバイダのホームページやお客様専用サイトから申し込む
- プロバイダに電話し、移転の意向を伝える
- プロバイダに移転の申請書類を郵送する
プロバイダの移転のみで回線工事の必要がなければ、2週間程度の余裕を見れば、新居ですぐにインターネットを利用できる場合が多いです。回線とプロバイダがセットになっている場合は、インターネットサービス自体の移転となります。工事が必要になる場合もありますので、引っ越しの2週間~1か月前には手続きを始めましょう。
新しいプロバイダにするなら、新しいプロバイダの契約日と旧プロバイダの解約日はうまく調整しましょう。日取りが離れていると、インターネットに接続できない期間ができてしまいます。
プロバイダの移転手続きについては「プロバイダを乗り換える方法とは?基本的な手順や比較ポイント」で詳しく解説していますので、あわせてご覧ください。
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プロバイダを解約する手順と注意点
次に使用する回線やプロバイダを決めたら、解約手続きの前に、新しい回線やプロバイダの申請手続きをしましょう。
プロバイダの解約は、移転の際と同様に、以下の方法で行います。
- プロバイダのホームページやお客様専用サイトから解約の申請をする
- プロバイダに電話し、解約の意向を伝える
- プロバイダに解約の申請書類を郵送する
プロバイダと回線を個別に契約しているなら、プロバイダの解約と回線の解約は同じタイミングで行いましょう。 光コラボやauひかり、NURO光などの場合は、回線とプロバイダがセットになっているので、別々に連絡する必要はありません。
解約の際にかかる費用は以下の通りです。
- 解約違約金
- 撤去工事費
- 開通工事費残額
インターネット回線には契約期間が設定されていることがほとんどで、申請がなければ自動更新されます。更新のタイミングは「更新月」と呼ばれ、更新月以外に解約をする場合、解約違約金がかかります。契約内容を確認し、現在から更新月までの月額料金の合計+解約月の利用料金(日割りor月割り)と解約違約金を比較して、費用のかからないほうを選びましょう。
解約月の利用料金は、プロバイダにより日割りの場合と月割りの場合があるため、プロバイダのホームページなどから確認してください。インターネットの乗り換えにより、新しい回線の「乗り換えキャッシュバックキャンペーン」を利用できることもありますので、有効に利用しましょう。
旧居を退去する際に、インターネット回線の撤去が必要になる場合があります。回線の解約もセットで行う場合は、回線業者に「撤去工事が必要かどうか」を確認しましょう。
インターネット開通の際には、開通工事を行います。開通工事の費用を分割払いにしていて、解約の際に支払いが済んでいない場合は、回線の解約のときに残額を一括で支払う必要があります。
プロバイダの解約手続きについては、「プロバイダを乗り換える方法とは?基本的な手順や比較ポイント」で詳しく解説していますので、あわせてご覧ください。
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インターネットに接続するためには、回線業者だけでなくプロバイダとも契約する必要があります。近年は回線業者とプロバイダがセットになっているインターネット回線サービスも増えてきていますが、そうでない場合は、解約の手続きもそれぞれ別に行う必要があります。
引っ越しの際には、インターネットの移転手続きだけでなく、水道・ガス・電気などライフラインの手続き、役所への住所変更手続き、荷造りなど作業が多く、煩雑になりがちです。「引越れんらく帳」は、電気・水道・ガスなどの引っ越し手続きをサポートするサービスで、一度の入力で手続きをまとめられるため、何度も同じ情報を伝えなくて済みます。また、手続きの進捗をリストで管理できるため、手続き漏れの防止も可能です。ぜひ「引越れんらく帳」をご利用ください。
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