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賃貸借契約書とは?書類の読み方や、トラブル回避のための注意ポイントを解説!

賃貸借契約書とは?書類の読み方や、トラブル回避のための注意ポイントを解説!

賃貸借契約書とは、賃貸物件を借りるときに交わす契約書のことです。賃貸借契約書には、物件情報や禁止事項、金銭の負担など、物件を借りるにあたって重要な内容が詳しく記載されています。

しかし、書面には難しい専門用語も並んでいるため、よく中身を確認しないまま契約を交わす方も少なくありません。その結果、契約後のトラブルに発展するケースもあるため注意が必要です。

そこで本記事では、賃貸借契約書の各項目の内容と、契約時に確認しておくべき3つのポイントを解説します。不要なトラブルを避けるため、書類の要点を把握しておきましょう。

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賃貸借契約書とは?

賃貸借契約書とは、賃貸物件を借りる際に借主(賃借人)と貸主(賃貸人)の間で結ぶ契約書のことです。そもそも賃貸借契約は、居住後のトラブル防止などを目的として、物件を貸す側と借りる側で契約を取り交わすことが民法で定められています。

民法第601条
“賃貸借は、当事者の一方がある物の使用及び収益を相手方にさせることを約し、相手方がこれに対してその賃料を支払うこと及び引渡しを受けた物を契約が終了したときに返還することを約することによって、その効力を生ずる。”

賃貸借契約書には、物件情報や借主・貸主の情報、契約期間、賃料など重要な項目が記載されており、双方が署名・捺印をすることで契約成立となります。
もし、契約後に契約違反をした場合は、罰則を課せられる可能性があります。そのため、賃貸借契約書は、賃貸借契約において最も効力のある書類といえるでしょう。

重要事項説明書との違い

賃貸借契約書と混同されやすい書類に「重要事項説明書」があります。

重要事項説明書とは、賃貸物件の物件情報や契約条件といった、契約における重要事項を説明するための書類のことです。

わかりやすく言うと「入居を希望している物件は、こういう状況ですが問題ありませんか?」と確認するための書類です。
不動産会社など物件を貸す側は、宅地建物取引士によって重要事項の説明が定められています。(宅地建物取引業法35条)
宅地建物取引士は、入居希望者に対して当該物件の情報や賃貸契約をまとめた「重要事項説明書」を作成し、記載内容を口頭で説明します。

重要事項説明は賃貸借契約書と違い、あくまでも「希望物件に問題がないかどうか」の確認であるため、書類に署名・捺印をしても賃貸借契約は締結されません。重要事項説明に入居希望者が納得したら、次の段階で賃貸借契約書の取り交わしに進みます。
もし物件情報や契約内容で気になることがあれば、重要事項説明のタイミングで質問するようにしましょう。

家を紹介している人

賃貸借契約書の項目を解説

賃貸借契約書には何が書かれているのか、またどういった点を意識して確認すべきかわからない方も多いでしょう。ここからは、国土交通省が提供する「賃貸住宅標準契約書」のテンプレートを参考にしながら、項目ごとに詳しく解説していきます。

参照:国土交通省|賃貸住宅標準契約書について

所在地や設備などの物件情報

賃貸借契約書の「(1)賃貸借の目的物」には、建物の名称・所在地、間取り、部屋番号などが記載されていますので、内容に誤りがないか確認しましょう。その他、宅配ボックスやインターネット環境など、物件に備え付けられた設備は「住戸部分」に記載されています。

一方、設備の欄に「無」と記載されているにもかかわらず、照明設備やエアコンなどの対象設備が備わっている場合は、前の住居者の残置物です。残置物の使用は任意ですが、不要であれば入居前に不動産管理会社に伝えて撤去してもらうとよいでしょう。ただし、入居開始後に処分する場合は、自費になる可能性があります。

【例:賃貸借契約書の賃貸借の目的物欄】

賃貸借契約書の賃貸借の目的物欄

契約期間・賃料

契約期間は書類の「(2)契約期間」に記載されています。

契約開始日から契約終了日まで、年月日で書かれているので、契約期間に誤りがないか確認しましょう。契約内容によって期間は異なりますが、一般的には2年契約が多くなっています。それ以降も継続して住みたい場合は、契約更新手続きを行います。

【例:賃貸借契約書の契約期間欄】

契約期間欄

「(3)賃料等」には、賃料・共益費といった毎月支払う費用や、入居時にかかる敷金について記載されています。支払い期日や支払方法も記載されているので、あらかじめ確認しておきましょう。
そのほか、入居時の敷金・礼金や、契約更新時の更新料などがかかる場合もありますので、記載がない場合でも確認しておくと安心です。

【例:賃貸借契約書の賃料等欄】

賃料等

賃貸契約時にかかる費用について、さらに具体的に知りたい方は、「賃貸契約時の初期費用はどのくらい?金額の目安と安く抑えるポイント」も併せてご覧ください。

貸主・管理業者と借主・同居人の情報

貸主・管理業者・建物の所有者に関する情報は、書類の「(4)貸主及び管理業者」に記載されています。

入居後にトラブルが起きた際などに連絡をとらなければいけない可能性がありますので、事前に書類を見て確認しておきましょう。住所や連絡先は控えておき、万が一の際はいつでも連絡が取れるようにしておくと安心です。

【例:賃貸借契約書の貸主及び管理業者欄】

貸主及び管理業者欄

借主・同居人の情報は書類の「(5)貸主及び同居人」に記載されます。自分や同居人の氏名、連絡先、年齢が間違っていないか確認しましょう。万が一、借り主と連絡が取りにくい場合に備え、緊急時の連絡先も記載し、誤りがないか確認しておくと安心です。

【例:賃貸借契約書の借主及び同居人欄】

借主及び同居人欄

連帯保証人、もしくは保証会社の情報

連帯保証人や保証会社の情報は書類の「(6)家賃債務保証業者」に記載されます。
近年では、連帯保証人を立てるよりも保証会社を利用する人が多数派です。家賃が未納の場合などは、保証会社から連絡がくることもあります。

【例:賃貸借契約書の連帯保証人及び極度額欄】

連帯保証人及び極度額欄

賃貸借契約・解約の流れ

ここからは、実際の賃貸借契約と解約までの流れを解説します。
賃貸借契約を結ぶ際は、主に以下の流れで進めていきます。工程ごとに詳しく見ていきましょう。

1. 希望物件のリサーチ・申込み
2. 物件内覧・現地確認
3. 入居申込・入居審査
4. 宅地建物取引士による重要事項説明
5. 賃貸借契約の締結、契約金の支払い
6. 入居〜解約

1. 希望物件のリサーチ・申込み

不動産ポータルサイトや街の不動産会社に行き、希望条件(地域、間取り、入居希望時期、予算など)に見合った物件を探します。

不動産会社によって扱っている物件はさまざまです。大手の場合は、扱っている物件数が多いため、幅広い候補の中から選ぶことができますし、地元密着型の場合は、大手が取り扱っていない掘り出し物的な物件が見つかることもあります。

また、どこまで親身になってくれるかなども会社によって異なるため、信頼できる会社を選ぶようにしましょう。

2. 物件内覧・現地確認

気になる物件が見つかったら、不動産会社の担当者に内覧を申し込みましょう。
場合によっては、前の入居者の契約期間が切れる前で、まだ該当の部屋に住んでおり、内覧できないこともあります。その際は、同じマンション・アパートの別の部屋を見せてもらえます。

また、内覧の際は物件の中だけではなく、周辺環境(駅・スーパー・病院までの距離、治安が悪い場所がないかなど)を含めて確認しましょう。

3. 入居申込・入居審査

住みたい物件が決まったら、入居申込書を不動産会社に提出します。入居申込書の書式は、不動産会社によって異なるため、指示に従って記入しましょう。

また、入居申込書は契約書ではないため、提出しても契約は確定していません。入居申込後は、物件オーナーと不動産会社で、入居審査が行われます。
主に勤務先での勤続年数・収入状況などを踏まえて、家賃の支払い能力があるかどうかが判断のポイントとなります。

4. 宅地建物取引士による重要事項説明

無事に入居審査に通れば、宅地建物取引士を通じて、物件情報・契約内容等の重要事項説明を受けます。説明を受けた内容に納得したら、署名・捺印をします。

重要事項説明と賃貸借契約は異なるため、最終的に賃貸契約を取り交わすかどうかは、重要事項の説明を聞いた上で判断することもできます。

5. 賃貸借契約の締結、契約金の支払い

必要書類や費用(敷金・礼金・前家賃)などの準備が整えば、賃貸借契約書に署名・捺印をして契約を締結します。

鍵の引き渡しを受ければ、その日から入居が可能になります。入居が開始したら、ガス・電気・水道などのライフラインの開通手続きを行います。

6. 入居〜解約

引っ越しなどで物件を解約する際は、「解約通告期間」までに、貸主(不動産会社)に退去希望日等を連絡する必要があります。賃貸借書類の後半部分に解約条件の詳細が記載されていますので、あらかじめ確認しておきましょう。

もし、所定期日までに通達をしないまま解約を申し入れた場合、違約金などが発生する可能性もあります。

その他、引っ越しの際は物件の賃貸借契約・解約以外にも、電気・水道・ガスなど各種インフラの解約・開始手続きなども必要です。

転勤などで急に引っ越しが決まった場合などは、急いで引っ越し準備を進めながら手続きもしなければいけないため、特に大変です。こういった際は、「引越れんらく帳」を使えば、各種手続きを一括で行うことができますので、利用をおすすめします。

退去時の解約について詳しく知りたい方は、「【賃貸物件の退去】解約手続きの流れ!解約・違約金が必要な場合、解約通知書についても解説」も参考にしてください。

握手している様子

賃貸借契約でよくあるトラブル・確認すべきポイントとは?

賃貸借契約締結後にトラブルが発生することがあります。

【よくあるトラブル例】

  • ペットや楽器演奏などの禁止事項に関する認識違い
  • 原状回復や敷金精算など支払いに関するトラブル
  • 設備の有無や残置物の確認漏れなど

賃貸借契約書の確認不足や認識の相違がトラブルの要因となっているケースが多いです。
ここからは、よくあるトラブルの具体例を挙げながら、万が一のトラブル発生時に備えて賃貸借契約書を確認する重要性と、確認する際のポイントを解説します。
契約後に後悔しないように、しっかりと確認しておきましょう。

ポイント1・禁止事項や費用の支払いなどに関する記載

物件特有の禁止事項や、費用の支払いを巡ってトラブルが発生することが多いため、重点的にチェックしましょう。
特に、ペットの飼育(種類・大きさなど)や楽器演奏などは、住民間トラブルにも繋がりやすい事項なので、禁止している物件も少なくありません。

ペットが禁止されている物件で許可を得ずに飼育していた場合、ほかの住民から通達されたり、退去時の傷や汚れなどで発覚したりして、罰金の請求や強制退去などにつながる可能性もあります。

また、家賃以外に発生する費用(敷金・礼金・清掃費など)がないかも確認しましょう。敷金については、退去後に戻ってくるケースもあるため、事前に確認しておくと安心です。

ポイント2・解約・更新条件

解約通告期間を確認し忘れて、ギリギリのタイミングで解約を申請してしまうと、違約金が発生するケースがあります。また、契約更新時には更新料、更新事務手数料がかかる場合もあります。

更新時期と更新料を事前に把握しておけば、出費に慌てずに済むので、解約時や契約更新する際の条件は、事前に確認するようにしましょう。

ポイント3・原状回復義務について

原状回復とは、退去時に物件を綺麗に元通りにすることです。一般的には礼金や清掃費用で賄われますが、壁に穴を開けてしまったり、大きい汚れや傷を付けてしまったりした場合は、借主が部屋の修繕費を負担する場合があります。

ただし、経年変化による損傷(クロスの剥がれなど)は、貸主側の負担になると国土交通省のガイドラインによって定められています。
しかし、時には、自分が付けた傷ではないもの(前の住人が付けた傷)まで修繕を貸主側から要求されることがあります。不当な内容がないかよく確認し、場合によっては交渉することも可能です。

入居時には、引っ越しを済ませる前に各部屋の写真を撮影し、入居時から付いていた傷・汚れなどを記録することをおすすめします。

原状回復義務について詳しく知りたい方は、「賃貸物件における原状回復義務とは?貸し主、借り主の責任範囲を解説」の記事をご覧ください。

賃貸借契約書を紛失した場合は?

賃貸借契約書は、賃貸借契約において重要な役割を担う書類です。契約中は自宅で保管しなければなりません。そのような大切な書類をもし紛失してしまった場合は、どのように対応すべきでしょうか。

結論からお伝えすると、賃貸借契約書はオーナーや管理会社も保管しているので、万が一紛失したとしても心配はいりません。
ただし、賃貸借契約書には、貸主や管理会社の連絡先が記入してあるため、連絡先がわからないことで、トラブル発生時の対応が遅れることもあるので注意しましょう。

もし、紛失したことに気づいた場合は、貸主にコピーの発行を相談してみるとよいでしょう。コピーであれば、原本を再度作成するのに比べて手間がかからないため、すぐに発行してもらえます。

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この記事では、賃貸契約を交わす際に必要な「賃貸借契約書」について、各項目の記載内容、契約・解約の流れ、事前に確認すべきポイントまで解説しました。

賃貸借契約書に署名・捺印をすると契約内容に同意したことになるため、認識の相違がないように、しっかりと確認するようにしましょう。専門用語が多く、内容が難しい場合もあるため、重要事項説明のタイミングで、わからないことは質問して不明点を解消することが大切です。

引っ越し・転居は何かとやることが多いため、慌ただしくなりがちですが、後々になってトラブルを起こさないためにも、賃貸借契約書はしっかりと目を通すようにしましょう。
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