
引っ越し時のガスの手続き|旧居の停止から新居の開栓、立ち会いが必要なケースまで解説
引っ越しの際、引っ越しの前に旧居のガスの停止と新居のガス開栓手続きをしなければなりません。ガスの手続きを忘れていた場合、引っ越し当日に慌ててガスの開栓申し込みをしても、すぐに使えないことが多いからです。
また、引っ越し当日のガス開栓時には、立ち合いが必要になります。
今回はガスの利用を停止する手続きから、新居のガス開栓手続きまで一連の流れをご紹介します。
この記事の目次
◆都市ガスとプロパンガス、どっちがお得?違いや見分け方、メリット・デメリットを解説
引新居・旧居での立ち会いは必要?ガスの開栓・閉栓で異なるルール
新居でのガス開栓は室内で作業を行うため、基本的に立ち会いが必要です。ただし、契約者本人ではなく代理人の立ち会いも認められています。
一方で、旧居のガス閉栓は基本的に立ち会いが不要です。ガスメーターが室内に取り付けられているなど、作業員が立ち入れない場合のみ立ち合いが必要となります。

引っ越し時の旧居のガス停止〜新居のガス開通までの基本の流れ
引っ越し日の30日前を切ったら、なるべく早めにガスの手続きを行いましょう。
当日すぐに開栓作業をしてもらうのは難しいので、しばらくガスを使用できない可能性があります。忘れず早めに手続きをしましょう。
引っ越し時のガス停止〜開通までに必要な作業は以下の通りです。各手続きに関しては、後述で詳しく解説します。
作業名 |
必要な手続き |
旧居のガス停止 |
|
新居のガス開通 |
|
旧居でのガス停止手続きは3ステップで完了
ここでは、旧居のガス停止までの流れについて詳しく解説していきます。新居へ引っ越す前に、今使っているガスを止めなければなりません。
具体的には、以下の作業を行います。
なお、ガスの停止・開始などの手続きが必要な際、ガスと合わせて電気、水道、インターネット等の手続きを、合わせて一括で完了できる「引越れんらく帳」の利用が便利です。
空いた時間にスマホから24時間手続きが可能なので、ぜひ活用してみてください
電気、ガス、水道などの引っ越し手続きを一括完了

ステップ1.旧居のガスの使用停止は1週間前までに申し込むのが理想
旧居でのガス停止は、引っ越しの1週間前までにガス会社へ連絡して申し込みましょう。申込方法は、電話・FAX・インターネットのいずれかに対応している会社が多いです。詳細は各ガス会社の公式サイトを確認してください。
万が一、1週間を切ってしまった場合は、ガス会社によって対応が異なるため早めに電話で相談を。
なお、引っ越し先でも同じ会社を使うなら開栓も一緒に申し込むと効率的です。
申し込み手続きの際には、以下の情報を用意しておくとスムーズに手続きが行えます。
- 現住所と新住所
- ガスの検針票に記載の「お客さま番号」
- 使用を停止する希望日時
- 支払方法(口座振替・クレジットカード等)
ステップ2.旧居のガスの閉栓は引っ越し当日に行う
旧居のガスの閉栓は、引っ越し当日の作業完了後に行うのが基本です。
ガス会社から指定された時間に担当者が来訪し、ガスメーターの元栓を閉めます。事前に家具やガス機器の搬出を済ませておきましょう。
元栓を閉めると再開できないため、すべてのガス機器が不要になったタイミングで行うことが重要です。
ステップ3.旧居のガス料金の精算は事前確認を
旧居のガス停止後は、最終月の料金を使用量・日数に応じて精算します。支払い方法は会社ごとに異なりますが、以下のようなケースがあります。
- 口座振替
- クレジットカード決済
- 現金精算
現金精算しか対応していない会社もあるため、事前確認を忘れないようにしましょう。
ちなみに、退去日当日に現金で精算したい場合、事前にガス会社に連絡した上で立ち合いが必要となるため注意しましょう。
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新居のガス開通までの流れは4ステップ
ここからは、新居でガスを使用するために必要なガス開通手続きの流れをお伝えします。
具体的には以下の作業が必要です。
ステップ1.新居のガスの種類と対応機器を確認しよう
新居でスムーズにガスを使うには、事前に「ガスの種類」と「対応するガス機器」を確認しておくことが大切です。
管轄のガス会社を調べる
引っ越し先では、地域によって契約するガス会社が異なります。
自分で調べるか、賃貸契約時にやり取りをした不動産会社に聞いて、どのガス会社が管轄しているのかを把握しておきましょう。
都市ガスとプロパンガスの違いに注意
ガスの種類は大きく「都市ガス」と「プロパンガス(LPガス)」の2種類です。それぞれ熱量が異なるため、使用できるガス機器も異なります。
そのため、引っ越し先でガスの種類が変わる場合は、旧居で使っていたガスコンロや給湯器が使えるかどうかを確認しておきましょう。
都市ガスとプロパンガスの違いや見分け方については、「都市ガスとプロパンガス、どっちがお得?違いや見分け方、メリット・デメリットを解説」の記事をご覧ください。
ステップ2.新居のガス開栓の申し込みをしよう
新居で使用するガスの種類(都市ガスまたはプロパンガス)を確認のうえ、ガス会社にガスの使用開始の連絡をします。
新居でガスを使用するには、引っ越し前に「開栓の申し込み」を行う必要があります。
新居のガス開栓申し込みは1週間前までに
申し込みは、各ガス会社の公式サイト、または電話・FAXなどで行えます。希望の引っ越し日から逆算して、遅くとも1週間前までに手続きを済ませておきましょう。
直前の申し込みだと、引っ越し当日に開栓できない可能性もあるため注意が必要です。
申し込み時に必要な情報
スムーズに申し込むために、以下の情報を手元に用意しておくと安心です。
- 現住所と新住所
- ガスの検針票に記載の「お客さま番号」
- ガスの使用開始希望日と開栓の立ち会い希望時間
- 使用するガスの種類(都市ガス・プロパンガス)
- 支払方法(口座振替・クレジットカード等)
なお、開栓作業の際には、ガスコンロや給湯設備などの点火テストや使い方の確認を行います。
作業の日にガス機器の搬入ができていなくても点火テストは可能です。しかし、安全に使用できるか確認してもらうためにも、なるべくガス機器は搬入しておくようにしましょう。
ステップ3.新居のガス開栓作業に立ち会おう
ガスの開栓作業には原則として立ち会いが必要です。
ガス開栓作業は15~20分で完了、費用は無料
当日はガス会社の作業員が訪問し、ガスメーターの開栓や安全確認、点火テストなどを行います。作業時間は約15~20分、費用はかかりません。
新居のガス開栓作業当日までにやるべきこと
作業当日は、作業員から電話で訪問予定の連絡が入ることが多いです。予定時間に間に合うよう、新居に到着しておきましょう。もし予定変更が必要な場合は、なるべく早めにガス会社に連絡を入れてください。無人では作業が行えません。
ステップ4.新居のガス機器の点検をしよう
開栓作業では、ガス機器の点火確認やガス漏れチェックも同時に行われます。
ガス機器はなるべく設置済みにしておこう
ガスコンロや給湯器などがすでに搬入されている場合は、その場で点火テストが可能です。設置前でも開栓はできますが、安全面のチェックのためにも、可能であれば機器は搬入しておくと安心です。
作業完了後、操作説明も受けられる
点火テストと併せて、コンロや給湯設備の基本的な操作方法の説明も行われます。わからない点があれば、その場で確認しておきましょう。
作業完了後には、確認のサインを求められることがありますが、印鑑は不要な場合がほとんどです。

電気、ガス、水道などの引っ越し手続きを一括完了

引っ越し前に確認!ガスの停止・開通で失敗しないための2つのポイント
引っ越しに伴うガスの停止・開通手続きは、時期やガスの種類によって注意点が異なります。ここを見落とすと、「当日ガスが使えない」「ガス機器が使えない」といったトラブルにも。
引っ越し前に以下の2点を確認して、スムーズに新生活をスタートさせましょう。
①繁忙期は10日前までに申し込み!ガス開栓の立ち会い予約はお早めに
3月・9月の引っ越し繁忙期には、ガスの停止・開通手続きが非常に混み合います。直前では希望日での立ち会いが取れず、新居でガスが使えないまま数日過ごすことになりかねません。最低でも10日前、理想は2週間前の申し込みがおすすめです。特に「開栓」は立ち会いが必要なため、早めのスケジュール確保が必須です。
ちなみに無料のWebサービス「引越れんらく帳」を利用すれば、ほかのライフラインの手続きと共にガスの手続きを行えるほか、引っ越し予定日までの手続き進捗をネットから簡単に把握でき、アラートにより手続き漏れを防止できます。
引っ越し手続きを漏れなく、効率よく済ませたい方は、ぜひ「引越れんらく帳」を活用してください。
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②ガスの種類が違うと、使えない機器も。事前に「都市ガスかプロパンか」を確認
引っ越し先でガスの種類が変わると、今使っているガス機器がそのまま使えない場合があります。引っ越し先のガスの種類は、不動産会社またはガス会社に事前確認しておきましょう。
ガスの種類 |
特徴 |
都市ガス |
主に都市部で供給。熱量が低め。機器は「13A」などの記載あり。 |
プロパンガス(LPガス) |
郊外や集合住宅で多い。熱量が高い。機器は「LPガス」対応である必要あり。 |
ガスの種類について、見落としがちなポイント
ガスの種類について、次のポイントも見落とさないようにしましょう。
- 同じ「都市ガス」でも13A・12Aなどの規格違いあり
- ガスコンロ・給湯器・ファンヒーターなどすべてのガス機器の対応種別を確認
- ガスの種類が変わる場合、ガス機器の買い替えまたは変換アダプターの対応が必要
ガス停止・開通手続きのよくある疑問
ガス停止・開通手続きでよくある3つの疑問に回答します。
Q.ガス開栓日に立ち会えない場合はどうすればいい?
引っ越し当日契約者本人の立ち会いが難しい場合、代理人による立ち会いが可能です。
ガスの開栓時は法律で立ち会いが義務付けられていますが、契約者本人が難しい場合は、家族・友人・大家さんなど信頼できる代理人が立ち会えます。代理人を立てる場合は、事前にガス会社へ連絡しておけば、本人確認書類や委任状、印鑑は不要です。
開栓後は、作業員がガスの使い方や地震時の復旧方法などを説明します。重要な内容なので、代理人からしっかり共有してもらいましょう。
電気、ガス、水道などの引っ越し手続きを一括完了

Q.土日や祝日でもガス開栓はできる?
多くのガス会社は年中無休(年末年始を除く)で対応しており、土日祝日も立ち会い可能です。都合の良い日時を指定できますが、3月・9月などの繁忙期は予約が取りにくくなるため、2週間前までの予約をおすすめします。
Q.ガス停止や開通の手続きを忘れたらどうなる?
停止手続きを忘れた場合、立ち会いは不要なため、ガス会社に連絡すれば停止可能です。ただし、使用分の料金は請求されるため、早めに連絡しましょう。
開通手続きを忘れた場合、ガスが使えず生活に支障が出るため、すぐにガス会社へ連絡して開通の予約をとりましょう。繁忙期はすぐに対応できない可能性もあります。
「引越れんらく帳」では、ガスの停止・開通など引っ越し手続きの進捗をネット上から簡単に確認できます。また、アラート機能もあるため手続き漏れ防止にも役立ちます。
ガス停止・開通を含め引っ越し手続きの抜け漏れに不安がある方は、ぜひ「引越れんらく帳」を活用してください。
電気、ガス、水道などの引っ越し手続きを一括完了

「引越れんらく帳」なら電気・ガス・水道の手続きがまとめて一度で完了!
引っ越し当日に料理を作れなかったり、あたたかいお風呂に入れなかったりするのは避けたいものです。
とはいえ、引っ越し前後は荷造りや買い出しなどでバタバタし、ガスや電気などのライフラインの手続きを忘れてしまうこともあるでしょう。
そこでおすすめしたいのが「引越れんらく帳」です。
このサービスを使えば、電気・ガス・水道の手続きが一度に完了します。引越れんらく帳を活用して、引っ越しの負担を少しでも軽減してみてはいかがでしょうか。
また、これから引越しを控えている人は次の「引っ越しやることリスト」を利用しながら、スケジュールの管理に役立ててください。チェックリストをエクセルとPDFでダウンロードできます。
事前の準備で、スムーズに新しい生活を始められるようにしたいですね!
◆都市ガスとプロパンガス、どっちがお得?違いや見分け方、メリット・デメリットを解説