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引っ越し時のエアコン移設(取り外し・取り付け)の注意点を解説!相場・買い替えのポイントも紹介

引っ越し時のエアコン移設(取り外し・取り付け)の注意点を解説!相場・買い替えのポイントも紹介

引っ越しが決まったら、新居に持って行く家具や家電の選別は、早めに進めたいですよね。しかし、大型家電にあたるエアコンは「自分で取り外しできるの?」「業者に依頼しないとダメ?」など、判断に迷っている方もいるでしょう。

引っ越し時、エアコンは「取り外して新居へ移設する」あるいは「買い替える」という2つの選択肢があります。どちらを選択すべきかどうかは、新居の状況やエアコンのコンディションによって変わります。
そこで今回は、引っ越し時のエアコンの移設方法や買い替えの判断ポイント、不要になったエアコンの処分方法などについて詳しく解説します。

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引っ越し時エアコンは「移設」か「買い替え」をしよう!

引っ越し時、エアコンは「旧居から新居に移設」または「買い替え」どちらかの対応をします。
移設と買い替えの選択は、主に以下5つの観点で判断しましょう。

  • エアコンの対応畳数は新居に合っているか確認する
  • 新居の配管穴や専用コンセントの有無を確認する
  • 新居のエアコンの設置スペースが十分にあるか測る
  • 新居の契約アンペア数を確認する
  • 引っ越し業者の見積もりに移設料金が含まれているか確認する

上記の判断基準に関しては、後述の「エアコンの買い替えを検討する際の判断ポイント」で詳しく解説します。
なお、旧居のエアコンを新居に移設する場合、同時に修理を依頼することも可能です。新居で買い換える場合は、旧居で不要になったエアコンの処分が必要となります。

引っ越し時はエアコンの移設作業や購入・処分と並行して多くの手続きをしなければなりません。「引越れんらく帳」を利用すれば、転出入の手続きや電気・ガス・水道などライフラインの手続きをオンラインで一括申請できます。無料で24時間いつでも利用できるため、仕事などで忙しく、引っ越し作業に時間をかけられない方はぜひ引越れんらく帳を利用してみてください。

エアコンの移設は引っ越し業者か専門業者に依頼しよう

エアコンの移設は、「引っ越し業者」か「専門業者」のいずれかに依頼できます。希望する予算や用途に合わせて、どちらに依頼するか検討しましょう。

エアコン移設費用の相場

エアコン移設費用の相場は、以下の通りです。

引っ越し業者に依頼 約20,000円~30,000円
(取り付け・取り外し。運搬料込み)
専門業者に依頼 約8,000円~25,000円
(取り付け・取り外し。運搬料は別途見積もり)
取り付け・取り外しで別の専門業者に依頼
(遠方の引っ越しなど)
・取り外し:約6,000円~10,000円
・取り付け:約12,000円~17,000円
(運搬料は別途見積もり)

一般的な相場のため、エアコンの種類などによっても移設費用は変わります。一般的に引っ越し業者より専門業者のほうが安価な傾向ですが、別途運搬料がかかる点に注意しましょう。正確な費用は、業者に見積もりを依頼しましょう。

引っ越し業者に依頼するメリット・デメリット

引っ越し業者に依頼するメリットは、「引っ越し作業とエアコン移設を一元管理できる」点です。引っ越し作業の負荷軽減につながります。

引っ越し業者に依頼するデメリットは、「外注費用・手数料により費用が割高になる」「外部業者と直接やり取りできないため、希望していた条件で設置してもらえなかった」といったトラブルが起きやすい点です。実際にエアコンの取り外し・取り付け作業を行うのは、引っ越し業者ではなく引っ越し業者の委託外部業者だからです。
あらかじめ引っ越し業者に、エアコンの移設条件などを明確に伝えて、対応可否や料金を確認しておきましょう。

専門業者に依頼するメリット・デメリット

専門業者に依頼するメリットは、「難しい工事であっても対応してくれる」「手数料などの別途の料金がかからない」という点です。直接専門業者に依頼すれば、取り外し・取り付け方の細かな指示ができるうえ、引っ越し業者を仲介した場合に比べて手数料がかからず、割安で移設作業ができます。

専門業者に依頼するデメリットは、引っ越し業者とは別に依頼をする手間がある点です。特に繁忙期に引っ越しをする場合は当日に移設工事ができないケースもあり、別日で調整する必要があります。
また、遠方へ引っ越しする場合は、旧居の取り外しと新居の取り付けを、それぞれ別業者に依頼しなくてはならない可能性がある点も注意しましょう。

一般的なエアコンの取り外し・取り付け工事の工程

エアコンの取り外し・取り付け工程を知っておけば、作業に不備がないか確認しやすくなります。事前に把握しておきましょう。

取り外し工事の工程

取り外し工事の工程は、以下の流れで行います。

1. 室外機のカバーとバルブのキャップを外す
2. エアコンをつけて強制冷房運転をする(ポンプダウン開始)
3. 室外機の送り側バルブを締める3分ほど待つ
4. 室外機の受け側バルブを締める(ポンプダウン終了)
5. エアコンの運転を停止し、電源プラグを抜いて電気を遮断する
6. バルブのキャップを元に戻す
7. 電線・配管・ドレンホースなどを取り外す
8. 室外機・室内機を取り外す
9. 配管の穴をパテで埋める

取り付け工事の工程

取り付け工事の工程は、以下の流れで行います。

1. 設置場所を確認する
2. 配管用の穴がない場合は、穴開け工事を行う
3. 室内機を取り付ける場所に背面板を設置する
4. 室内機を背面板に取り付ける
5. 室外機と室内機をつなぐ配管類を取り付ける
6. 室外機を設置する。地面やベランダに置く場合は、架台を設置して室外機をのせる
7. 室内機から伸びた配管を取り付ける
8. 配管や室外機の空気を抜く
9. 電線配線を接続して試運転を実施する

引っ越し前にチェック!エアコンを移設する際の確認事項

新居の環境や電気契約状況によっては、旧居のエアコン移設が難しい場合もあります。引っ越し業者や専門業者に移設を依頼する前に、以下の点を確認しましょう。

エアコンの対応畳数は新居に合っているか確認する

エアコンを快適かつ効率的に使うためには、部屋の広さに合った機種の設置が大切です。現在使っているエアコンの対応畳数が、引っ越し後設置する部屋の広さに合うかどうかを確認しましょう。

たとえば「今使っているエアコンは8畳用だが新居の部屋の広さは12畳ある」という場合は、広さに対して対応畳数が小さいため、常にフルパワーで稼働する必要があり、部屋が設定温度になるまでに時間を要します。すると消費電力が増え、電気代も上がってしまうのです。部屋の広さに合った対応畳数のエアコンを使用することで、節約にもつながりますよ。

新居の配管穴や専用コンセントの有無を確認する

引っ越し前に、新居の配管穴や専用コンセントの有無を確認しましょう。配管穴は、室外機と室内機をつなぐための穴です。新居の壁に配管穴がない場合は、穴開け工事が必要です。壁が木造であれば、追加費用はかかりませんが、他の壁材の場合は料金が異なることがあります。

また、エアコンに電力を供給するためには専用コンセントが必要です。通常のコンセントでは、エアコンの使用電力に耐えられず、ブレーカーが落ちたり、火災が発生したりする恐れがあります。エアコンを設置する場所に専用コンセントがない場合は、増設工事が必要です。また、コンセントがあっても、エアコンの使用電力によっては、対応する専用コンセントを増設する必要があります。

新居が賃貸物件の場合は、大家さんや管理会社へ工事の確認が必要です。トラブルを避けるため、必ず事前に許可を取ってから工事を行いましょう。

新居のエアコンの設置スペースが十分にあるか測る

室内機、室外機共に、設置スペースが確保されているかどうかも大切です。必要スペースは、メーカーによって異なるため、カタログなどの記載を確認しましょう。

  • 室内機…上部(室内機から天井まで)と左右のスペースを確認
  • 室外機…背面と前面、左右のスペースを確認

新居の契約アンペア数を確認する

エアコン取り付け前には、念のため新居の電気の契約アンペア数も確認しておきましょう。エアコン使用時の電気使用量が契約アンペア数を上回ると、ブレーカーが落ちてしまいます。

引っ越し見積もりに移設料金が含まれているか確認する

引っ越し業者にエアコンの移設を依頼する場合は、移設料金が見積もりに含まれているか確認しましょう。見積もり時にエアコン移設料金が含まれていないケースも多く、引っ越し当日に別途料金を請求される可能性があります。思いがけない出費を抑えるためにも、事前に見積もりをチェックしましょう。

引っ越し時にはエアコンのクリーニングもおすすめ

エアコン移設の前にクリーニングしておくと新居でも快適に使用できます。エアコンは使用しているだけでも、内部に大量のほこり・汚れが溜まります。

クリーニングすれば冷暖房効率が上がり、電気代の節約にもつながります。「エアコンから悪臭がする」「家で結露が発生しやすい」などの場合は、エアコンのクリーニングを行いましょう。

引っ越し業者のオプションサービスをつけるか、移設を依頼した専門業者に追加注文することでエアコンクリーニングができます。分解クリーニングをする場合、取り外しから取り付けまでに日数を要する可能性があるため、依頼時に確認しましょう。

エアコンの買い替えを検討する際の判断ポイント

引っ越しを機に、必要があればエアコンを買い替えたいとお考えの方もいるでしょう。エアコンに買い替えが必要かどうかは、以下のポイントで判断できます。

補修用性能部品の最低保有期間を超えている

家電製品には、必要な性能部品の「最低保有期間」というものが定められています。エアコンの場合、平均10年程度です。エアコンが故障したとき、この最低保有期間を超えていると修理できません。エアコンの最低保有期間は、取扱い説明書やメーカーサイトなどに記載されています。エアコン本体にも「製品寿命」が記載されたシールが貼られているので、引っ越し前に確認しておきましょう。

もし、エアコンの最低保有期間を超えている、または超えそうな場合は、引っ越しを機に新調も検討しましょう。

エアコンからカビ臭いニオイがする

エアコンの内部に発生するカビは、カビ臭いニオイを広げるだけでなく、咳や病気の原因にもなります。カビは広範囲で発生しやすく、エアコン内部は構造が複雑であるため、自力で処理するのは難しいケースが多いです。
カビが発生した場所がエアコン深部だったり、範囲が広かったりする場合は、専門業者にクリーニングしてもらいましょう。電源を入れても冷風や温風が出てこないのは、エアコン内部の「冷媒ガス」が漏れている可能性があります。この場合、専門業者への修理依頼が必要です。そのほかフィルターの掃除不足による目詰まりも冷風や温風が出ない原因になります。

冷房時、室内機から水が漏れる

冷房時に室内機から水がポタポタ落ちてきたら、室内機から外へつながっているドレンホースからきちんと排水されているかを点検してみましょう。ホースの上にものが乗っている場合、それが原因でうまく排水できずに室内機から水が落ちている可能性があります。「ホースが詰まっている」「折れ曲がっている」などは修理が必要です。
ホースからきちんと排水されているにもかかわらず水漏れが発生しているのであれば、室内機のフィルターが目詰まりを起こしていないかを確認してください。

エアコンを動かすとブレーカーが落ちる

長く使い続けているエアコンは、知らないうちに内部でショートや漏電を起こしていることがあります。その状態で作動すると、漏電を察知して、危険防止のためにブレーカーが落ちてしまいます。室外機のコンプレッサー(冷媒ガスを圧縮する装置)の故障によりブレーカーが落ちてしまうこともあります。コンプレッサーの故障原因が経年劣化である場合は修理が難しいため、エアコン買い替えの可能性があります。

エアコンが最低保有期間を超過している場合、買い替えが必要です。
費用の概算は以下です。

  • 修理と移設:修理費用+移設費用
  • 買い替え:取り外し・処分費用+新しいエアコン代+取り付け費用

2つの費用を比較して、どちらを選ぶか検討してみてください。

買い替えで不要になったエアコンの処分方法

買い替えで不要になったエアコンは、正しい方法で処分、回収してもらいましょう。また、旧居に古いエアコンを取り付けたまま引っ越ししたい場合の手続きもご紹介します。

家電量販店に回収依頼

古いエアコンの購入店舗か、新しいエアコンの購入店舗に処分を依頼することができます。その際、リサイクル料金と集積運搬費をお店に支払う必要があります。

自治体に回収依頼

自治体によっては、リサイクル家電の収集サービスを行っている場合があります。各自治体のホームページで、引き取り方法を確認してみましょう。

不用品回収業者に回収依頼

自分の都合に合わせて日程調整をしたい、即時対応をお願いしたいという場合は、不用品回収業者に依頼する方法もあります。その際「一般廃棄物収集運搬業」の許可を得ている業者か、市町村の委託を受けている業者に依頼しましょう。無許可の大きな廃棄物の処理は違法行為であるため、トラブルを避けるためにも必ず確認してください。

これらの方法のほか、地域で指定されている引取場所に自分で持ち込み、回収してもらう方法もあります。事前に郵便局で家電リサイクル券を受け取り、必要事項を記入して料金を払ったら、券と一緒にエアコンを引き取り場所へ持ち込みましょう。

◆いらない家具を処分する方法|不要な物を賢くお得に捨てるポイントとは?
◆引っ越しの片付けはどこから始める?進まないときのコツと効率化

小型家電であれば、引越れんらく帳の提携サービスで不用品回収ができます。引っ越しを機に古くなった電子レンジ・扇風機などの小型家電を処理する場合は、引越れんらく帳をご活用ください。

部屋に取り付けたままにする

賃貸物件の場合、エアコンは元からついているケースが多く、故障した際の修理費や買い替え費などは管理会社や大家負担になります。そのため、旧居のエアコンを新居に運び出すことは原則不可能です。しかし、エアコンを自己購入できる物件である場合はその限りではありません。自己購入したエアコンは、引っ越しの際に持ち出しが必要ですが、管理会社や大家さんに確認・許可を取れば、旧居の賃貸物件にエアコンを取り付けたまま引っ越しできます。取り外し費用を抑えることにつながります。

賃貸物件には、借主・貸主の双方に「原状回復義務」があります。原状回復義務とは、次の入居者の受け入れのために、部屋を入居したときと同じ状況に戻して返す義務のことです。取り付けたまま引っ越しが可能かどうか、実際の判断は大家さんや管理会社によって異なるので、引っ越しが決まったら連絡をして、取り外しの要不要を確認しましょう。

早めにエアコンの移設・買い替えを検討しよう!

エアコンを購入したばかりでなければ、移設するより買い替えたほうがお得な場合もあります。エアコンの寿命や新居の環境、移設費・買い替え費などから総合的に判断しましょう。

また、引っ越し時にはエアコン以外にも洗濯機や冷蔵庫など大型家電の持ち運びや買い替え、ライフラインの使用停止・開始手続きなど、多くの作業が必要です。「少しでも余裕を持って準備を進めたい」という方におすすめなのが引越れんらく帳です。

引越れんらく帳は、転出届・転入(転居)届提出のための来庁予約やライフラインの使用停止・開始、NHK、クレジットカード会社などの住所変更を一括で行うことができる便利な無料Webサービスです。スマートフォンやパソコンから1度入力しておけばよく、各手続きのたびに入力する手間を省けます。24時間対応のため、日中は仕事がある方や、ほかの引っ越し準備で忙しいという方も安心です。

「落ち着いて家電の移設や買い替えをしたい」という方は、ぜひ引越れんらく帳をご利用くださいね。

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