【引っ越しで洗濯機を運ぶ方法】1人でも大丈夫?横にしてもOK?業者に頼む?事前準備は?
洋服や小さな家電は自分たちで運べるけれども、洗濯機って素人が運んでも大丈夫?と疑問に思っている人もいるでしょう。洗濯機を自力で運ぶ方法、コツ、注意点などを詳しく紹介します。引っ越し業者に運んでもらう際の注意点なども併せて説明しますので、ぜひ参考にしてください。
この記事の目次
◆引っ越しで大型家電・家電を運んでもらう場合の注意点と、買い替えのタイミング
◆冷蔵庫の運搬方法は?横持ちOK?注意点や引っ越し業者の費用も解説
◆液晶テレビの梱包方法を解説!引っ越しでも壊れないコツとは?
◆引っ越しで仏壇を移動するときの注意点とは?運ぶ方法や必要な供養を解説
引っ越しで洗濯機を運ぶ方法!業者と自力、どちらがいい?
引っ越しで洗濯機を運ぶ方法は2つあります。まず1つめは家族や友人などと協力して自力で運ぶ方法です。2つめは引っ越し業者に任せて運ぶ方法です。
家族や友人と協力して自力で運ぶメリットは、なんといっても引っ越し費用が抑えられることです。また、自分好きなタイミングで運び出せるため、突然引っ越しが決まったという方や、直前まで予定がわからないという方にはおすすめです。一方デメリットは、引っ越しのプロではないので運び出すのに時間がかかってしまうことや、1人では運び出せないため、誰かに手伝ってもらう必要があることです。
引っ越し業者に頼む場合のメリットは、運び出す際に荷物の破損やケガなどを心配する必要がなく、運び出しの労力がかからないことです。デメリットは、引っ越し費用がかかることや、引っ越しの繁忙期など時期によっては予約がとれない可能性があることです。
引っ越しで大型の家具などを運ぶ場合は「引っ越しで大型家電・家電を運んでもらう場合の注意点と、買い替えのタイミング」の記事も併せてご覧ください。
洗濯機を1人で運ぶことは可能?
引っ越し業者のアルバイトをしたことがある方などは、慣れているため、自分1人で洗濯機を運び出せるかもしれません。しかしそれ以外の方は、できるだけ2人以上で運び出すようにしましょう。
また、洗濯機は、横向きや斜めにして運ぶと、内部の故障、本体の傷・破損などの原因につながります。洗濯機の洗濯槽は下部で固定されているだけなので、横向きにすると固定部分に余分な負荷がかかり、中心軸がずれたりパーツが壊れたりして、使用できなくなることもあります。そのため、2~3人程度で傾けず水平にして運び出すようにしてください。車に乗せる際には、洗濯槽が傾く可能性がありますので、横積みはせず縦に置くようにしてください。
はじめに置き場の幅・奥行きを測り、洗濯機の外寸が収まるかどうかを判断します。次に、洗濯機パンの大きさを測ります。洗濯機の足を置くのはパンの内側なので、必ず内寸を測ってください。これで、スペースに洗濯機を設置できるかどうかがわかります。
セルフで引っ越しをおこなう際のコツについては、「引っ越しを自力でするコツ!洗濯機や冷蔵庫は?車・台車はレンタルする?」の記事もご覧ください。
電気、ガス、水道などの引っ越し手続きを一括完了
洗濯機を運ぶ前にしなければならない事前準備6つの確認事項
洗濯機を運び出す際には、旧居と新居でやっておきたいこと・確認しておきたいことがそれぞれ3つずつあります。ひとつずつ確認していきましょう。
新居に洗濯機を運ぶ際の3つの確認事項
まず、新居でも同じ洗濯機を使えるかどうかを確かめておきましょう。判断基準となるチェックポイントは、次のとおりです。
新居で洗濯機を設置するスペースの広さ
たいていの住居には、洗濯機を置くための専用スペースが設けられています。さらに、そのスペースには「洗濯機パン(防水パン)」と呼ばれる、排水口のついた四角い受け皿のようなものが設置されています。
まずは、このスペースの広さと、洗濯機パンの大きさを測り、洗濯機が置けるかどうか確認しましょう。
はじめに置き場の幅・奥行きを測り、洗濯機の外寸が収まるかどうかを判断します。次に、洗濯機パンの大きさを測ります。洗濯機の足を置くのはパンの内側なので、必ず内寸を測ってください。これで、スペースに洗濯機を設置できるかどうかがわかります。
洗濯機を設置できることがわかったら、洗濯機を運び入れるときの経路の幅を確認しましょう。経路の中で最も幅が狭い箇所が、洗濯機の横幅+6㎝以上あれば、通常搬入は可能です。
ちなみに、古い物件では洗濯機置き場が狭く、ドラム式、乾燥機付きといった大型の洗濯機は収まらないこともあります。買い替えが必要になる可能性があるため、広さの確認はなるべく早めに済ませておきましょう。
また、排水口の位置や、給水栓の高さを見ておくのも忘れずに。置き場の広さが足りていても、排水口と給水栓の位置によっては設置が難しかったり、排水ホースの付け替えや延長が必要になったりする場合もあります。 事前にしっかりと確認して、安心して洗濯機を運び入れられるようにしておきましょう。
新居で確認したいポイントについては、「内見時は部屋のどこを採寸すれば良い?持ち物と測るときのポイント」を参考にしてみてください。
蛇口の形
新居の蛇口の形と、使用する予定の洗濯機の給水ホースが対応するかどうかも、大事なポイントです。洗濯機を安全に使うには、給水ホースを蛇口にしっかり固定しなければなりません。新居の蛇口の先と、今使っている蛇口の先の形を、比較してみましょう。同じ形であれば、新居でもしっかりホースを取り付けることができます。
一方、蛇口の形が違っている場合は、そのままではホースをつなげないこともあります。別途部品の購入、あるいは取り付けの依頼が必要です。自分で判断するのが難しい場合は、専門業者に問い合わせてください。
排水エルボの有無
「排水エルボ」とは、洗濯機の排水ホースを排水口につなぐための、L字型のパーツです。 普通は、洗濯機パンの排水口に取り付けられているものですが、稀にない場合もあります。その際は、別途用意しなくてはなりません。賃貸物件ならば、必要設備として不動産会社に用意してもらえることもあるので、聞いておきましょう。自分で用意する場合は、ホームセンターで購入できます。
旧居から洗濯機を運び出す際の3つの確認事項
新居の洗濯機置き場を確認したら、次は旧居から洗濯機を運び出す準備です。洗濯機内部に残った水を抜く、「水抜き」の作業を行いましょう。水抜きせずに洗濯機を運び出すと、水漏れの原因になってしまうので要注意です。手順を把握すれば、意外と簡単に水抜きはできます。
必要な道具を準備する
作業をスムーズに行うために、以下の道具を用意しておきましょう。運び出すための台車や軽トラックなどの車もあわせて準備しておくといいですよ。
- ドライバー
- ビニール袋
- 養生テープ
- いらないタオルまたは雑巾
- 洗面器
- 1.水が出ないように給水栓を閉じます。
- 2.洗濯機の蓋を閉めて、電源を入れます。
- 3.通常の洗濯コースを選び、スタートボタンを押します。
- 4.ホース内の水が抜けていくので、1分ほど経過したら停止して、電源を切ります。
- 5.給水ホースを蛇口から外します。ホースからあふれてくる水は、洗面器やタオル、雑巾で受けましょう。
- 1.蓋を閉めて電源を入れます。
- 2.脱水コースを選び、最も短い時間(1分程度)に設定してスタートボタンを押します。
- 3.洗濯機の内部の水が抜けていきます。
- 4.脱水が終わったら、排水ホースを排水口から外します。このときも、あふれてくる水は洗面器やタオル、雑巾で受けましょう。
- 1.水が出ないように給水栓を閉じます。
- 2.洗濯機の蓋を閉めて、電源を入れます。
- 3.「槽洗浄コース」もしくは「ドライコース」を選び、スタートボタンを押します。
- 4.15秒ほど経過したら本体の電源を切ります。
- 5.給水ホースを蛇口から外します。ホースからあふれてくる水は、洗面器やタオル、雑巾で受けましょう。
- 1.洗濯機の蓋を閉めて、電源を入れます。
- 2.脱水コースを選び、最も短い時間(1分程度)に設定してスタートボタンを押します。
- 3.脱水が終わったら、ドラム内の水分をタオルや雑巾でふき取ります。
- 4.糸くずフィルターのつまみをゆるめて、洗面器などの水受けに水を放出します。
- 5.水を全て出し切ったら、糸くずフィルターの水や汚れを拭き取ってから、元に戻します。
給水栓と、給水ホースをつなぐ口金を外すときに必要です。
外したコード類をまとめたり、濡れた給水ホース・排水ホースを入れたりするときに使います。
コードやホースを入れたビニール袋を、洗濯機本体に貼り付けて固定するために使います。
本体に貼り付けておくことで、紛失を防ぐことができますよ。
タオルや雑巾があると、床や洗濯機が濡れたときに、すぐ拭き取ることができます。
給水ホース、排水ホースから出てくる水を受ける役割です。用意しておかないと、周囲が濡れてしまうので注意しましょう。
上記の道具に加えて、お手持ちの洗濯機の取り扱い説明書も手元に用意しておくと安心です。作業中に不明な点が生じたら、すぐに目を通すようにしましょう。
洗濯機の水抜きを行う
縦型洗濯機、ドラム式洗濯機の水抜きの手順は以下のとおりです。水抜きの手順は洗濯機の機種ごとに異なるので、詳細は取り扱い説明書を参照してください。
縦型洗濯機の場合
水抜きは、「給水ホース」「排水ホース」の順に行います。
<給水ホースの水抜き>
<排水ホースの水抜き>
ドラム式洗濯機の場合
水抜きは、「給水ホースの水抜き」「糸くずフィルター、ゴミ取りフィルターなどの水抜き」「排水ホースの水抜き」の順に行います。
<給水ホースの水抜き>
<糸くずフィルター、ゴミ取りフィルターなどの水抜き>
<排水ホースの水抜き>
排水口から排水ホースを抜きます。ホースからあふれてくる水は、洗面器やタオル、雑巾で受けましょう。
縦型洗濯機とドラム式洗濯機、いずれの場合も、取り外した部品やホースはビニール袋に入れてまとめておきます。袋ごと本体に養生テープで貼り付けて、なくさないようにしましょう。
電源コード・アース線を取り外し、洗濯槽を固定する
水抜きを済ませたら、洗濯機のコード類を取り外します。
電源コードをコンセントから抜き、アース線がつながっている場合はドライバーで取り外しましょう。水抜きのときと同様に、外したコード類はビニール袋にまとめて、洗濯機本体に養生テープでとめておくと紛失の心配がありません。
また、洗濯機の中で洗濯槽が動くと、負担がかかって運びづらくなります。洗濯槽と洗濯機の間に、いらないタオルなどを挟んで固定しておきましょう。ドラム式洗濯機の場合は、付属の固定ネジがあるので、それを使って固定してください。
電気、ガス、水道などの引っ越し手続きを一括完了
自力で洗濯機を運ぶ時のコツと注意点とは?
引っ越し業者に依頼せず自力で洗濯機を運ぶ場合のコツや注意点をしっかりおさえておきましょう。
縦向きのまま2人以上で運搬する
洗濯機を運ぶときは、必ず縦向き(垂直)にして運びます。横向きや斜めにして運ぶと、内部の故障、本体の傷・破損などの原因になるためです。
また、重い家電なので、無理に1人で運ぼうとするのは禁物。運搬作業は、2人以上で行うようにしましょう。運ぶ際は、重心を下にして、しっかり支えます。階段の上り下りがある場所などでは、足腰に負担がかかりやすくなるので注意が必要です。狭い通路を通るときには、床や壁などに傷をつけないよう慎重に運んでください。床や壁に養生を施しておくと安心でしょう。
トラック内でほかの荷物とぶつからないようにする
トラックで運搬する場合も、必ず縦向きにして積むようにしましょう。積む前には、走行中に洗濯槽が動かないよう、しっかり固定されているかどうか確認します。
運搬中にほかの荷物とぶつからない位置に置くことも大切です。加えて、クッション代わりになるダンボールや毛布を挟んで、保護しておきましょう。
新居に運びこんだあとは、洗濯機の取り付け作業も忘れずにおこなってください。
冷蔵庫の運搬方法については「冷蔵庫の運搬方法は?横持ちOK?注意点や引っ越し業者の費用も解説」の記事でも詳しく解説しています。
また、大型の水槽などを運ぶ場合は「引っ越しで水槽を運ぶには?事前準備から当日の流れ、注意点まで」の記事も併せてご覧ください。
電気、ガス、水道などの引っ越し手続きを一括完了
引っ越し・配送業者に洗濯機を運んでもらう場合は?
引っ越し業者や宅配業者のなかには、洗濯機だけを運搬してくれる業者もあります。また、大型の家電を運搬するプランを用意している場合もあります。
洗濯機の配送料金は、洗濯機のタイプにより異なります。例えば、東京~新潟間の引っ越しの場合、一般的な全自動式洗濯機(縦型・ドラム式含む)の配送費用の相場は8,000~10,000円程度です。縦型洗濯機の取り外し・取り付け料金は5,000円程度、ドラム式洗濯機の取り外し・取り付け料金は11,000円程度となっています。
引っ越しで家具や家電を運ぶ際の注意点については「引っ越しで大型家電・家電を運んでもらう場合の注意点と、買い替えのタイミング」の記事でも解説しています。
また、大型の家具・家電だけの運搬を依頼したい場合は、「大型家具・家電の配送サービス9選!安いのは?料金や日数を紹介!」の記事をご覧ください。
電気、ガス、水道などの引っ越し手続きを一括完了
洗濯機の買い替えタイミングは?処分方法も解説
引っ越しを機に洗濯機の買い替えを検討している人もいるでしょう。洗濯機は、使用する環境や製品により6年から10年が寿命とされています。購入からの年数を目安に買い替えを判断するのもよいでしょう。家族が増えたり、引っ越しで生活環境が変わったりするときなども洗濯機を買い替える良いタイミングといえます。
また、故障が疑われる場合は、修理を検討したうえで必要に応じて買い替えてもよいでしょう。例えば、異常な音がしたり、運転中の洗濯機が停止したりする場合です。その他、水が漏れる、脱水力が弱まる、乾燥ができないなどの場合なども挙げられます。
洗濯機の買い替えにより、古い洗濯機を処分する際の方法は大きく6つあります。
①自治体に処分を依頼する
②引っ越し業者に引き取りを依頼する
③家電量販店に引き取りを依頼する
④不用品回収業者に処分を依頼する
⑤リサイクルショップに買い取りを依頼する
⑥友人や知人に譲る
なお、⑥以外の方法で洗濯機を処分する場合は、「家電リサイクル法」により、リサイクル料がかかる点に注意しましょう。洗濯機のリサイクル料は5,000円前後かかる場合が多いです。種類により異なるため、詳細は自治体に確認してください。
家具や家電を処分する方法については「引っ越しで大型家電・家電を運んでもらう場合の注意点と、買い替えのタイミング」の記事で詳しく解説していますので参考にしてください。
電気、ガス、水道などの引っ越し手続きを一括完了
引っ越しのライフライン手続きはインターネットでまとめて簡単に!
自力で洗濯機を運ぶ際は、故障を防ぐために縦向きで運び出す必要があります。無理に1人で運ぶとケガに繋がる場合も。家族や友人など複数人運ぶようにしてください。また、忘れずに洗濯機の水抜きをおこないましょう。
引っ越しの際は、荷造りや運搬以外にも、やるべき手続きがたくさんあります。「引越しれんらく帳」を利用すると電気・ガス・水道などライフラインや郵便物の転送手続きなどの手続きを一括でまとめて完了することができます。ぜひこの機会に利用してみてください。
◆引っ越しで大型家電・家電を運んでもらう場合の注意点と、買い替えのタイミング
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